日本では2000年代からスピリチュアルブームが始まり、今もまだそのブームは加速しています。
2004年には占い師の細木数子さんが出演するTV番組『ズバリ言うわよ』が話題になり、2005年には自らスピリチュアル・カウンセラーを名乗る江原啓之さんと美輪明宏さんが出演した『オーラの泉』が大ヒットしました。
これらの番組をキッカケに、占いやオーラ鑑定、霊魂について興味を持つ方が増えたと言えるでしょう。
また、2020年からはYouTubeでツインレイや宇宙の法則、アセンション等のスピリチュアル系動画が増加、動画視聴回数も数百回から数万回へと急増中です。
このスピリチュアルという言葉、よく耳にするけれど「一体どんなことをスピリチュアルというの?」と曖昧な部分も多いのではないでしょうか?
そんなスピリチュアルについて、私なりの見解を含めて説明したいと思います。
スピリチュアルの語源
スピリチュアルはキリスト教用語で、聖霊を表す「holly spirit」に由来しています。
また、英語の「spirit」はラテン語の「spiritus」に由来しており、精神・心・魂といった、目には見えないものを指しています。
スピリチュアルという言葉は世界的にみるとキリスト教に関わる宗教観に根差していますが、様々な宗教を受け入れ、八百万の神を信仰している日本においては、特定の宗教観に結びつくものではないようです。
スピリチュアルの種類
日本のスピリチュアルは狭義ではヒーリング、占い、霊視、チャネリング、東洋思想、古代文明、超自然現象などがあり、広義では哲学、心理学、宗教学の他、日本的霊性(先祖崇拝、巫女、イタコ、陰陽道など)も含まれます。
占いは西洋占星術や四柱推命、カード、手相、人相など様々な種類があり、そこからまた個人でアレンジしたものも派生しています。
また、霊視とチャネリングは高次元と繋がってメッセージを受け取るという点では似通っていますが、何と繋がるかによって分けられています。巫女やイタコも目に見えない存在と繋がってメッセージを受け取る点では、一種のチャネリングと言えるでしょう。
その他、スピリチュアル界には宇宙に関する思想や情報も多く、宇宙存在、宇宙意識、宇宙の法則や次元など、様々なことが詳細に語られています。
現代においてのスピリチュアルはキリスト教用語に留まらず、様々な国の様々な人の実体験に基づいて語られる、目に見えないものの存在や超常現象の全般を指していると思われます。
スピリチュアルと宗教
スピリチュアルの由来であるキリスト教は、イエス・キリストを唯一神として崇め「隣人愛」を説いている宗教ですが、昨今のスピリチュアル界でもイエスは癒し系のトップ的存在として大人気です。
また、マグダラのマリア様もイエスとツインレイであるという噂が囁かれ、人気を集めています。
キリスト教では「三位一体」といい、父(神)と子(イエス)、聖霊の3つを同一の神と考えられていますが、 聖霊とは人に宿り、啓示を与え、聖化へと導く助け主を指しています。
啓示をくれるという点では天使も聖霊に近い存在であると思われますが、人に宿るという点では、ハイヤーセルフや守護霊に当たると考えられます。
スピリチュアルは、他の宗教の思想とも重なる部分が多くあります。
スピリチュアル界では、過去世からカルマを引き継いでいるという考えがありますが、実はキリスト教には輪廻転生という概念はありません。
この考え方は、仏教に近いと言えるでしょう。仏教は、全ての苦悩から解放されるために悟りをひらき、輪廻転生の輪から抜け出すことを目標としています。
また、全ての結果には何かの原因があると考え、縁起や因果応報を説いています。
19世紀アメリカ合衆国で始まったキリスト教における「引き寄せの法則」や、心理セラピストの野口嘉則さんが書いた「鏡の法則」はスピリチュアル界でも活用されていますが、仏教の考えに精通していると思われます。
スピリチュアル能力
人間の感覚は、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感がありますが、スピリチュアル能力にはシックスセンスと呼ばれる第六感があります。
第六巻は、五感を超える能力であり「直感」もその一つですが、鋭く物事の本質を掴む能力と言えます。
スピリチュアル能力には、次のようなものがあります。(下記は一例です)
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スピリチュアル能力は特殊な力のように思われますが、本来は私たち全員に備わっていると言われています。
ほとんどの人は、この世に生まれてくる際にこの能力を忘れてしまいますが、稀にこの能力に目覚めている状態で生まれてくる方もおりますね。
スピリチュアルなことに取り組んでいる人の中には、大ケガや病気による臨死体験など、生命に影響するような出来事がきっかけでスピリチュアル能力に目覚めたとい方もおります。
また、ヒーリングやチャネリングの講座を受けて、意識的に能力を開花させることも可能です。
近年におけるスピリチュアル
スピリチュアルという言葉は、神秘的、霊的なもの、目に見えない世界のことの総称として使われているため、人によっては「怪しい」「怖い」というイメージを持つ場合もあると思います。
実際に悪霊や、霊障、心霊スポットは恐ろしいですし、占いや宗教も「運気が上がる」「悪霊の仕業」などと商売のために悪用する人が後を絶ちません。
しかし目に見えないものや超常現象は、ここ百年の間に科学的にも解明され始めています。
人体が発している素粒子(バイオフォトン)が機器を通して確認されたり、テレパシーが実験で証明されているのです。
ノーベル物理学賞を受賞し、一般相対性理論でも有名なアルベルト=アインシュタイン博士も下記の言葉を残しています。
「解決策がシンプルな時は、神が答えている証」
「一人ひとりに与えられた魂は、宇宙を動かしているのと同じ生きたスピリットによって動かされている」
この言葉は「直感」や「チャネリング」を指していると言えます。
また、スピリチュアル界では私たちの魂は宇宙の創造主(神)が分裂を繰り返したその一つであると言われていますが、アインシュタインも同じことを感じているように思います。
理論生物物理学者のフリッツ=アルバート・ポップ博士については、死について次のような見解を示しています。
私たちが死ぬ時、私たちの周波数と私たちの細胞を作っている物質が脱結合する
この「周波数」という言葉は私たちの魂(精神)を指しており、「細胞を作っている物質」は肉体のことです。
このように、物理学の世界でも霊的なものの存在や超常現象を認めている方がおり、日本人初ノーベル物理学者の湯川秀樹先生や、その愛弟子で素領域理論の方程式を解いた保江邦夫先生も、その内の一人と言えます。
科学によってスピリチュアルな世界の真実が解き明かされ、一般的に知られていけば、霊魂が悪霊になることも、不安をあおった悪徳商法にだまされることも無くなるのだと思います。
まとめ
スピリチュアルはとても広く深い範囲に渡っています。私たち一人ひとりの人生に関連するとても身近なものでもあり、同時に宇宙空間のように遠く離れた所で起きていることのようにも思えるでしょう。
しかし、著名人や人生の成功者と呼ばれるような方達は、必ずといって良いほど、人生に自分以外のもっと大きな力が働いていると感じています。
ある程度の年齢になると神社や仏閣が好きになるのは、そういった事に気付いてきた証拠とも言えます。
アメリカやヨーロッパでは既に、体に触れないエネルギー治療のレイキやヒーリングが医療行為として認められ、保険の対象となっているそうです。
有名な起業家や俳優、ミュージシャンなどには、サイキックリーディングによるアドバイスを定期的に受けている方も多く、あのオノ・ヨーコさんもNYで活躍中の日本人サイキックカウンセラー原田真裕美さんにリーディングを受けています。
自分で自分の道を選択して進むことを要求される現代人にとって、自分は本当はどうしたいのか?自分の人生の舵をどう握っていくかは非常に悩む所でしょう。
特に、無宗教者の多い日本人は、道しるべとなるものを自分の中に見出していく必要があります。
現代に於けるスピリチュアルとは、そうした人生の地図を探し、自分らしく幸せに生きるためのツールとして私たちの役に立っていくものだと思います。
最期まで読んで頂き、ありがとうございます。
~Shiho~