この絵本を読んで驚いたのは、私が「ツインレイ」というものを知ってから読んだからなのかも知れません。
ちょっと不思議な内容で、絵本にしてはミステリアスな画風の絵。
講談社出版、佐野洋子さん作・絵のこの本は、100万回死んで100万回生きた、立派なトラ猫のお話です。
100万年も死なない猫、と冒頭にありますが…
輪廻転生を覚えている猫なのだと、私は解釈しています。
このトラ猫は、生まれた時から少し冷めた感じの子でした。
100万人の人に可愛がってもらい、100万人の人が猫の死に涙したのに、猫は1回も泣かなかったそうです。
ある時は王様の愛猫。
王様は立派なかごにトラ猫を入れて、いつも一緒に戦争に連れていきました。トラ猫は飛んできた矢に刺さって亡くなったそうです。
ある時は、船乗りの猫。
世界中の海と港を一緒に渡り、そしてトラ猫は船から落ちて亡くなったそうです。
ある時はサーカスの猫。
手品師にのこぎりでまっぷたつにされるショーに出され、間違えて本当にまっぷたつになって亡くなったそうです。
ある時はどろぼうの猫。
どろぼうは犬のいる家に入り、犬がトラ猫に吠えている間に盗みを働いていたそうですが、トラ猫は犬にかみ殺されてしまいました。
こんな風に転生の間に様々な人の手に渡り、様々な生涯を送ってきたトラ猫でしたが、トラ猫はいつでも飼い主のことや暮らしている環境を嫌っていました。
そして、自分が死ぬことを何とも思っていませんでした。
どうせまた生き返って、誰かの元で、自分が望んでもいない生涯を送るのだと思っていたのでしょうね。
ツインレイ男性も輪廻転生の多い古い魂のため、子供のころから周囲を分析する能力に長けており、自己を客観視し、何処か冷めているような所があります。
ある時トラ猫は、誰の猫でもない「のらねこ」に生まれました。
始めての自由な暮らし、そしてとっても立派なトラ猫の自分!
どんなメス猫もこのトラ猫のお嫁さんになりたがり、沢山の貢ぎ物をしたり毛繕いをしたりと、トラ猫はモテまくります。
でも、トラ猫は誰よりも自分が好き。モテるのも当然。
何しろ100万回も死んだ猫、100万人に可愛がられた猫ですから!
自分にとっても自信があって、プライドも高いようです。
ツインレイ男性も人生の中で自分が周囲の人より秀でていることに気付き、そして才能を発揮してリーダー的存在になっていきます。
女性にもモテます。
でも、いつでも孤独です。。
そんな中、この立派なトラ猫に見向きもしない美しい白猫がいました。
トラ猫がどんなに自慢話をしても、得意技を見せても、そっけない白猫。
トラ猫は最初は少し腹を立てましたが、白猫が気になる様子です。
次の日も、また次の日も、トラ猫は白猫の元に通いました。
そして、いつでもそっけない白猫に対し、とうとうプライドを捨てて
「傍にいても良いかい?」と尋ねるのです。
ツインレイも、初めは男性レイが女性レイに声を掛けます。気になって気になって…
一生懸命にアピールします。
(女性レイはアピールして来る男性レイに最初は引いてしまったりもします)
男性レイが唯一心を許し、そして男性レイの孤独を埋め、価値観を変えてくれるのも、正に女性レイですね。
白猫は、トラ猫が傍にいることを許し、やがて可愛い子猫をたくさん産みます。
トラ猫も、自分よりもこの白猫と子猫を好きになります。
子猫が大きくなって何処かへ行ってしまっても、トラ猫には白猫がいれば充分幸せ。
いつまでも一緒に生きていたいと思うのでした。
でも、白猫は少しずつ年老いていき、ある日静かに息を引き取っていました。
トラ猫は、100万回の生涯の中で、初めて泣きました。
夜になっても朝がきても、何日も何日も、100万回も泣き続け…
そして、白猫の隣で動かなくなりました。
絵本の最後の言葉がとっても印象的です
ねこは もう、けっして 生きかえりませんでした。
ツインレイは、出逢うとお互いに無償の愛を学びます。
何百回、何千回と生まれ変わってやっとツインレイと結ばれた魂は、愛の学びを終えて地球を卒業すると言われています。
このトラ猫も白猫と出逢い「愛」を学んで、やっと猫の転生を終えたのでしょうね。
2匹の魂はお空へと帰り、いつまでも結ばれているのだと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
ツインレイ達が出逢いを迎え、そして無事統合まで進むことを願って~🍀
~Shiho~